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こんにちは♪ ス~ジ~です♪ 

こんにちは♪ ス~ジ~です♪ 

軍隊を再び誇りに思うように

<アメリカ国民は作戦を支持し、自国の軍隊を再び誇りに
思うようになった>

威厳大隊との小競りあいが散発しているのを除くと、戦い
の大部分は翌日までに終わった。しかし、ノリエガはまだ
うまく追手をかわしていた。われわれは第7師団からの歩
兵を増やして田舎をしらみつぶしに捜索し、パナマ国防軍
の残党を追いつめた。それらの歩兵部隊は町から町へ「ブ
ー」と叫びながら移動し、かつて恐れられたパナマ国防軍
分遣隊に降伏を呼びかけた。パナマ市には歩兵を多数投入
して秩序を維持させた。そして、戦闘と数ブロックを焼き
つくした火事によって追われた、とくにコマンダンシア付
近のパナマ人のために、仮設住宅を建てた。

エンダラ大統領は作戦開始時刻のニ、三時間前に宣誓をす
ませて、いまは大統領宮殿にいた。民主主義のこの勝利を
かちとるために、24人のアメリカ人がパナマで生命を失
った。私はチェイニーにたいし、約20の部隊を失うかも
しれないと見積もっていた。われわれがいくつかの誤りを
おかしたにもかかわらず、わが軍はきわめて見事にその任
務をはたした。文民政府の再導入にあたって、われわれは
充分に計画をねっていなかった。また、報道陣にたいする
準備も不手際で、双方から非難が出た。

1月3日、ヴァチカン大使館の大使セバスチャン・ラボア
大司教が、ゲームは終わった、アメリカに出頭すべきだ、
と(大使館に逃げこんだ)ノリエガを説得してくれたとき
には、さらに大きな安堵感を味わった。ヴァチカンはノリ
エガを政治的亡命を求める合法的な権利のない刑事被告人
と見なした。パナマ国民はノリエガがアメリカに拘留され
たことを知るや、街路で踊りだした。そのときまで、彼ら
はまたノリエガが権力に復帰するのではないかとびくびく
していたのだ。

直接、この目で確かめたいと思った私は、1月の初めにパ
ナマに飛び、部隊を訪問した。ジム・ジョンソン少将が率
いる第82空挺師団を訪ねたとき、私は感きわまってわれ
を忘れた。「ざまを見ろ。お前たち、でかしたぞ!」と、
私は言った。

すべての人が、われわれのように正義作戦の成功に酔いし
れていたわけではなかった。国連と米州機構はわれわれの
パナマ作戦を非難した。

下院軍事委員会が徹底的に調査して、パナマ人の死者
300という数字をはじきだした。そのうち100人が民
間人、残りがパナマ国防軍と威厳大隊だった。罪のない人
びとの生命が失われたことは悲劇だが、われわれはすべて
の面で犠牲を減らすためにあらゆる努力を払っていた。エ
ンダラ大統領を立てた直後にCBSが行なった世論調査で
は、パナマ人10人のうち9人がアメリカの介入に賛成し
た。ジョージ・ブッシュ大統領の大胆な政治的決断は正し
かったことが証明された。サーマンとスタイナーの両将軍
およびその指揮下の全部隊は、最少の流血で民主主義の勝
利をかちとった。アメリカ国民は作戦を支持し、自国の軍
隊を再び誇りに思うようになった。われわれは成功を掌中
にした。

私はパナマから引き出した教訓によって、ヴェトナム戦争
について疑問を抱いて以来、これまでの20年にわたって
確信してきたすべてのことをあらためて確認した。明確な
政治的目標をもち、それを守り通せ。必要な力をすべて使
い、それがどうしても必要ならば、大規模になっても弁解
するな。決定的な力が戦争をすみやかに終わらせ、長い目
で見れば人命を救う。将来いかなる脅威に直面しても、私
はこれらの規則を軍事的助言の基本原則にするつもりであ
る。


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